1 燃焼法

におい成分を燃焼させて分解する装置で、直接燃焼、触媒燃焼、蓄熱燃焼の方式があります。広範囲なにおいに適用可能で高濃度のにおいも処理できます。直接燃焼の装置は安いですが燃料代がかかります。触媒燃焼は、低温で燃焼できるため燃料代は安くなりますがイニシャルコストは高くなります。蓄熱燃焼は、熱交換により燃料費は大幅に低減されますが、装置は大きく重くなります。

2 吸着法

におい成分を活性炭などに吸着させて除去する方式です。一般に低濃度で大風量のにおいに適しています。装置もシンプルで広く使用されていますが、臭気濃度が高いと頻繁に吸着剤を取り換えなければならず、交換費用が高くなります。

3 薬液洗浄法

酸やアルカリなどの薬液とにおい成分とを接触させ、化学反応によりにおいを除去する方式です。高温多湿のにおいに適しています。排水処理が必要となる場合があります。

4 生物脱臭法

微生物の働きによってにおい物質を分解除去する方式です。吸着剤や薬液などを使用しないのでランニングコストを抑えることが可能ですが、微生物によって分解可能なにおい成分に限定されます。

5 土壌脱臭法

土壌中に排出ガスを通し、土壌中の微生物による分解、土壌粒子への吸着などによりにおいを除去する方式です。維持管理は比較的簡単ですが、処理風量に応じたスペースが必要です。

6 消・脱臭剤法

消・脱臭剤とにおい成分との化学反応や吸着作用によってにおいを除去したり、芳香剤の添加によりにおいの質を変化させる方式です。装置はシンプルで安価ですが、消・脱臭剤の補充が必要です。

7 オゾン脱臭法

酸化剤であるオゾンを発生させ、におい成分を酸化分解する方式です。オゾンは空気中の酸素を原料として作られるので薬品代はかかりません。オゾンそのものにも青臭いにおいがあるため、装置出口での残留オゾン濃度に注意が必要です。残留オゾンの除去や分解効率を上げるために触媒を組み合わせた装置もあります。

8 光触媒脱臭法

紫外線と触媒の作用により、におい物質を酸化分解する方式です。新しい脱臭方式で、比較的低濃度のにおいに適していると考えられます。触媒部が汚れると脱臭効率が落ちますが、洗浄すれば触媒機能を回復できます。

9 プラズマ脱臭法

におい成分を含む空気中に高電圧放電をおこなうことにより活性分子、ラジカル、オゾンなどが生成し、これらの酸化力によりにおいを分解する方式です。一般には、脱臭効率を上げるために触媒部と組み合わせて構成されています。

10 その他